写真がへたくそなので花の中心部の構造が見えませんが黄色いめしべ(雌蕊・しずい)と白いおしべ(雄蕊・ゆうずい)がとても可憐です。キンポウゲ科の多年草です。
こちらはトリカブトです。ニリンソウと同じキンポウゲ科の多年草です。花が咲いていれば僕でもすぐにそれと判るのですが、葉だけだと詳しい人に説明されないとそれと判りません。
で、こいつが猛毒を持っているのです。
アコニチンというアルカロイド(含窒素塩基性有機物)系物質です。これは、摂取後数十秒で死にいたることもある猛毒です。(下の構造式はウィキより)
アコニチンはフグ毒のテトロドトキシン(TTX)と似た仕組みで神経細胞の活動を停止させます。
すなわちこいつは、電圧依存型ナトリウムイオンチャンネルに不可逆的に結合し、チャンネルが閉まらないようにしてしまいます。その結果活動電位は修復せず神経系の情報伝達に大きな混乱を生じさせます。
神経細胞が活動電位を生じさせる仕組みを勉強した高校生なら理解できるかな?勉強したい方は下の動画を参考にして下さい。
で、このトリカブトとニリンソウを間違えて食べてしまう事故が今年(2014年)も起きてしまいました。
花の咲いている時期しか観察したことのないわたしは「なんで間違えるの?」って思ってましたが、フィールドを歩いてよく判りました。下の写真をご覧下さい。
写真左の株が猛毒トリカブトです。右のやや黄緑がかった株が山菜として食用にされるニリンソウです。ちなみに中央下に写っている小さな株はヨモギです。
山菜採りに夢中になっていて、こんな近くに混生していたら、間違って採って食べちゃうよねえ。
北海道の地元のお年寄りは「ニリンソウは花が咲いている時期しか食べないもんなんだよ」と教えてくれました。お年寄りの知恵ってすごいなあ。
花が咲いていればトリカブトと間違えなくて安心だよね。
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