見た目もきれいで、長期間保存できる透明骨格標本を作ってみませんか。日数はかかりますが手間はかかりません。
飼育しているイモリやツメガエルが死亡したら、遺体を捨てずに10%ホルマリン液にでも入れて固定して下さい。KOH水溶液で表皮や筋肉を透明化し、骨格に色を付けることで透明骨格標本ができます。
1.材料の準備
イモリ・ツメガエル・キンギョ等の遺体を利用します。
大型のツメガエル等は内臓を除去した方が良いです。
魚類は鱗をはずします。
死亡して間もないものはすぐ透明化の作業に入れます
が、10%ホルマリンに固定していたものは、1~2時間水洗した後、透明化の作業に入って下さい。
2.透明化
下に示す液を準備し一定期間ごとに入れ替えていきます。その過程で標本の透明化・骨格の染色が行われます。液No2にある染色原液の作り方は後のレシピにそって下さい。なお、KOH水溶液はガラスを侵しますので、すり合わせのガラス蓋がついた瓶を使うと、開かなくなってしまう事があります。注意して下さい。
液No. 液 と 混合割合
1 4%KOH水溶液
2 4%KOH水溶液 16 : 染色原液3 の混合液
3 4%KOH水溶液
4 4%KOH水溶液3 : グリセリン1 の混合液
5 4%KOH水溶液1 : グリセリン1 の混合液
6 4%KOH水溶液1 : グリセリン3 の混合液
7 100%グリセリン
染色原液(以下のものを混合します)
1%抱水クロラール水溶液60ml
純グリセリン10ml
氷酢酸5ml
アリザリンレッドS50mg
透明化手順
①1液に標本をつける。標本の脊椎骨が透けて見える程度までつけておく。長くつけすぎると標本がバラバラになります。毎日様子を見てあげましょう。
②2液に標本を移し替える。骨格の染色を行います。骨格が赤く染まってきますので様子を見ながら2日ほどで次に進んで下さい。
③3液に1日ほどつけます。この作業で不要な染色液を抜きます。
④4液以降は、標本が容器の底に沈むのを目安として移し替えていきます。
⑤コーヒーの空き瓶など蓋付きの広口瓶に100%グリセリンを入れ、完成した標本を保存する。
完成した標本。
撮影が下手なのでうまく伝わりませんが。骨格は青紫に染まります。
保存は蓋付き瓶に入れ冷暗所に。
観察する時はシャーレ等に出します。
ピンセット等で強くつまむと標本が壊れます。
双眼実体顕微鏡等で拡大すると骨格の様子がよく判ります。
KOHに浸けすぎた失敗作。骨格がバラバラになります。
しっぽが取れてしまいました。
質問があればコメントにどうぞ。
初めまして
返信削除私も高校の課題研究でイモリの透明標本をしようと思ってるんですが何週間くらいかかりますか?
ちなみに一年間ある課題研究期間の中でイモリ、ウーパールーパー、マウス、雑魚、エビを透明標本にしようと思ってるんですが、、、