2011年11月20日日曜日

OK Go - All Is Not Lost -  生物の形態形成をイメージさせるよね

OK GOのAll is Not Lost のプロモーションビデオがいい。
このビデオは震災で何もかも無くした(All is lost)日本に、「大丈夫。何も無くしてなんかいないよ(All is not lost)」とのメッセージを込めて作成された、とのことです。

このビデオを見て、「細胞内で起こっている高分子の分解・合成や細胞分裂のシンクロニシティーを彷彿とさせる」と、感じるのは俺だけじゃないと思う。生物も細胞レベルでは生と死を繰り返しながら個体を維持している。社会も同じなのでしょう。生と死と破壊と再生と絶望と希望が転生しながら社会は存在し続けています。

OKGOから日本に向けたメッセージです。


メイキングビデオも楽しいです。

パフォーマンスをしている PILOBOLUS についてはこちらです。

2011年11月15日火曜日

公開授業 光合成の過程

光合成過程についての授業です。

チラコイド膜上で生じている反応をおおざっぱにとらえ、水素イオン濃度勾配を利用したATP合成が行われている事(光リン酸化)を学びます。葉緑体で行われている光合成と、ミトコンドリアで行われている好気呼吸が非常によく似た仕組みを持っていることは生命の進化を考えると、とても興味深い事実ですね。
板書です

授業の最初にみている動画はこれです。
光化学系Ⅱから電子伝達系、さらには光化学系Ⅰに至る過程は、この動画がわかりやすいと思います。ですが、ATP合成酵素の解説はざっとです。
カルビンベンソン回路についてはふれられていません。

授業の様子です。光化学反応系内の詳細については全く触れません。高校生物ではクロロフィルの名称は出てきますが、プラストキノン、プラストシアニンなどの電子伝達体については扱わないので全部すっ飛ばしています。深く学びたい方はここから学習して下さい。とてもいいサイトです。

授業で使っている動画です。以前も紹介しました。

補酵素(光合成ではNADPが関わります)についてはこちらをご覧下さい。



2011年11月10日木曜日

公開授業 受精・膜電位・シグナリング 多精を防ぐ仕組み

動物の受精において、一つの未受精卵に多数の精子が侵入すること(多精)を防ぐ仕組みには膜電位の変化と受精膜形成が関わっています。

細胞膜の内外で生じる電位差を膜電位といいますが、これは神経細胞の興奮以外にも様々な生命現象に関連しています。ここでは、受精に膜電位が関与している事を学びます。

しかし、受精から膜電位の変化、カルシウムイオン波、表層顆粒からの分泌、受精膜の形成に至る過程はとても複雑で、未だ解明されていない事実も多数あり、私ごときの力では高校生に授業が出来ません。話している内容も、怪しいものが含まれています。

ですから、この授業では神経細胞や筋細胞で学んだ様々なポンプやチャンネルがこんな所にも存在して全然違う仕事をしているんだという事実に気付いて貰うことと、シグナル伝達の基本の基本を知ることに力点を置いて授業をします。


板書です。

授業はこの動画です。
この授業を公開した後、アメリカのMDIBL(Mount Desert Island Biological Laboratory)ポスドクをしている教え子の山田敏樹君から「先生、それじゃ正確じゃないよ」とのメールをいただきました。\(;゚∇゚)/ヒヤアセモン☆
膜電位のプロフェッショナルからのご意見、心から感謝であります。みなさまからのご意見をいただきながら、改善に努めたく思いますので、今後もご指導ご鞭撻よろしくお願い致します。ははは・・・  (^▽^;)

授業の中で見せている動画はこれです。


もっと勉強したい方には、この資料が参考になると思います。

細胞内のシグナリングが連鎖的化学反応であることや、発生の過程がたった一度の受精というスイッチが押されたために起こる長大なカスケードであることをわかってもらうために、よくこの動画を見せます。OK GOのThis too shall passです。


2011年11月3日木曜日

グルコース愛してるよ! 君がいなければ生きられないもの

グルコース、ブドウ糖。とても大事です。特に呼吸基質としては欠かすことが出来ません。

で、そのグルコースを歌った替え歌です。とても良くできているし、歌も上手ですよね。



グルコースが解糖系によりピルビン酸に分解された後はミトコンドリアの出番です。ミトコンドリアで何が起こっているのかについてはこれをみて下さい。



この動画のなかで、くるくる回っていたのがATP合成酵素です。この酵素は水素イオンの濃度差を利用して回転する事によりADPとリン酸からATPを合成します。この酵素の動きを予言的に表現した伝説の踊りが「Nagatsuta Bon-Odori(長津田盆踊)」です。


あほか、とお思いかもしれませんがこの踊りは生化学に革命をもたらしたのです(ちょっと大袈裟?)。疑う方は「MOLECULAR BIOLOGY OF THE CELL」をご覧下さい。

ATP合成酵素の回転について詳しく知りたい方は、こちらの動画を勉強して下さい。








2011年11月2日水曜日

PCRの勉強の参考に・・・ならないかな?

目的とする遺伝子を大量に増やすことが出来るPCRは現代の生命工学には無くてはならない技術です。このPCR法は高校の生物でも学びます。
PCR法を開発したキャリー・マリス博士の自伝「マリス博士の奇想天外な人生」はおもしろいですよ。おすすめです。

PCR法についてはこの動画がわかりやすいと思います。


生命工学器機メーカーのバイオ・ラッド社のコマーシャルです。PCRの学習をした高校生にはぜひ見てもらいたいな。ちょっとがんばって英語の歌詞を理解して下さい。PCRの流れが一とおりり説明されていて、この技術がいかに素晴らしいかを高らかに歌い上げていて、爆笑ものです。本物はここにあります。


上のコマーシャルの続編です。こっちは、上のコマーシャルでPCRマシンにハグしてた研究者の父親が主人公です。一時代前のPCR高速化を目指した高温DNAポリメラーゼ開発競争へのオマージュかな。アラフォー・アラフィフのおじさんはきっと大喜びです。すごいです。楽しんで下さい。本物はここにあります。




こんな動画を見ていたら、昔を思い出してしまって懐かしい動画も見たくなりました。
「We are The World」 歌詞つきです。
こちらも、ご覧下さい。25年後のWe are The Worldです。

「YMCA」裏返ってますけど歌詞つきです。ははは。なつかし。