2011年5月19日木曜日

高校生物公開教材 酵素基質複合体を教えるとき

酵素の機能を教えるとき、こんな説明をしています。


左の図は消化酵
素のペプシンです。
左向きに基質と結合する部位「活性部
位(活性中心)」が見られます。
この部分にピタリと当てはま
る物質が、酵素が分解する基質になります。














ペプシンをこんな顔をしたキャラクター「酵素君」だと考えてみましょう。
酵素君は、そのかけた部分にピタリと当てはまる基質君を待っています。

まるで「ぼくを探しに」のようです。











酵素君と基質君が結合したものを、酵素基質複合体(Enzyme-substrate complex)といいます。これが形成されなければ酵素はその機能を発揮しません。
 すなわち、酵素君の形が変形してしまうと、酵素君は基質君と結合することができなくなり、その機能を失います。

 では、どんなときに酵素君はその形を変えてしまうのでしょう?





酵素はタンパク質でできています。
タンパク質は高熱によりその形を変えてしまいます。

形の変わった酵素君は基質君と結合できません。

酵素基質複合体が形成できなければ、基質は分解できません。










酵素はタンパク質でできています。
タンパク質は水素イオン濃度(pH)の変化により形を変えてしまいます。

形の変わった酵素君は基質君と結合できません。

酵素基質複合体が形成できなければ、基質は分解できません。







酵素の特質を確認する実験は、熱変成とpH変成を別に行うようにしています。焦って一度に実験しても消化できない生徒がでることが多いからです。

酵素の熱変成についての簡単な実験を紹介します。

 質問があればコメントにどうぞ。

2011年5月9日月曜日

高校生物公開実験 透明骨格標本を作ってみる

 見た目もきれいで、長期間保存できる透明骨格標本を作ってみませんか。日数はかかりますが手間はかかりません。
 
飼育しているイモリやツメガエルが死亡したら、遺体を捨てずに10%ホルマリン液にでも入れて固定して下さい。KOH水溶液で表皮や筋肉を透明化し、骨格に色を付けることで透明骨格標本ができます。



1.材料の準備
 イモリ・ツメガエル・キンギョ等の遺体を利用します。
 大型のツメガエル等は内臓を除去した方が良いです。
 魚類は鱗をはずします。
 死亡して間もないものはすぐ透明化の作業に入れます
が、10%ホルマリンに固定していたものは、1~2時間水洗した後、透明化の作業に入って下さい。
    

2.透明化
 下に示す液を準備し一定期間ごとに入れ替えていきます。その過程で標本の透明化・骨格の染色が行われます。液No2にある染色原液の作り方は後のレシピにそって下さい。なお、KOH水溶液はガラスを侵しますので、すり合わせのガラス蓋がついた瓶を使うと、開かなくなってしまう事があります。注意して下さい。

液No.  液 と 混合割合
1     4%KOH水溶液
2     4%KOH水溶液 16 : 染色原液3 の混合液
3     4%KOH水溶液
4     4%KOH水溶液3 : グリセリン1 の混合液
5     4%KOH水溶液1 : グリセリン1 の混合液
6     4%KOH水溶液1 : グリセリン3 の混合液
7     100%グリセリン

染色原液(以下のものを混合します)
  1%抱水クロラール水溶液60ml
 純グリセリン10ml
 氷酢酸5ml
 アリザリンレッドS50mg

透明化手順
①1液に標本をつける。標本の脊椎骨が透けて見える程度までつけておく。長くつけすぎると標本がバラバラになります。毎日様子を見てあげましょう。

②2液に標本を移し替える。骨格の染色を行います。骨格が赤く染まってきますので様子を見ながら2日ほどで次に進んで下さい。

③3液に1日ほどつけます。この作業で不要な染色液を抜きます。

④4液以降は、標本が容器の底に沈むのを目安として移し替えていきます。

⑤コーヒーの空き瓶など蓋付きの広口瓶に100%グリセリンを入れ、完成した標本を保存する。


 完成した標本。
撮影が下手なのでうまく伝わりませんが。骨格は青紫に染まります。

 保存は蓋付き瓶に入れ冷暗所に。
 観察する時はシャーレ等に出します。
 ピンセット等で強くつまむと標本が壊れます。







 双眼実体顕微鏡等で拡大すると骨格の様子がよく判ります。




KOHに浸けすぎた失敗作。骨格がバラバラになります。


 しっぽが取れてしまいました。




質問があればコメントにどうぞ。

2011年5月5日木曜日

高校生物公開実験 植物の生育に対する二酸化炭素の影響


オオカナダモを用いて、二酸化炭素不足の状態が植物にどんな影響を与えるのか観察しました。
装置は上の図を参考にして下さい。エアーポンプは強力なものを用意して下さい。




奥の列右から
逆流防止槽(空瓶)
二酸化炭素除去槽1
二酸化炭素除去槽2
手前の列左から
逆流防止槽(蒸留水)
観察槽(蒸留水にオオカナダモ)
噴出防止槽(空瓶)

二酸化炭素の除去には5%濃度水酸化カルシウム水溶液を用います。









実験開始後2日目の様子です。
まだ顕著な変化はありません。














実験開始後6日目の様子です。
葉の一部が茶褐色に変色してきました。













実験開始後7日目です。














実験開始後9日目です。一部の葉は枯死し始めました。





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2011年5月4日水曜日

高校生物公開実験 DNAの抽出実験



授業のなかで、DNAの抽出実験をしました。サンプルはブロッコリーです。新鮮なものを使用して下さい。日がたって変色したものや開花しそうなものは上手く行きません。いかにもおいしそうなブロッコリーが最適です。いいものが手に入った時に小分けして冷凍しておくのも有効です。





花芽の部分は細胞分裂が盛んなのでDNAの合成も活発です。レバーや白子を用いる方法もありますが、入手しやすさと実験中のにおいを考えると、ブロッコリーは優れたサンプルです。

花芽の部分を切り取り乳鉢に入れます。









切り取った花芽をしっかりつぶします。
このとき植物細胞の細胞壁を破壊しているのだとの強い意志を持って乳棒を動かしましょう。7~8分、少ししつこいくらいにすり潰します。







つぶしたものを中心に集めます。










洗剤と食塩を混合した抽出液を加え、そのまま10分放置して下さい。
抽出液の作り方はPDFファイルのプリントを見てください。

洗剤はリン脂質二重膜である細胞膜と核膜を乳化しDNAを浸出させるために用います。
食塩は、DNAとそれに結合しているタンパク質ヒストンを分離するのに用います。DNAはマイナスに帯電しており、一方ヒストンはプラスに帯電しています。食塩のナトリウムイオン(+)と塩化物イオン(-)がDNAとヒストンの電気的結合を緩めます。
完全に分離できるわけではありませんが、DNAやヒストンの電気的性質を学習するには良い機会になります。


抽出液を入れてから10分放置したものを、ガーゼで濾過します。濾紙だと濾過しにくく時間がかかります。ガーゼで十分です。









60%エタノールを濾液の二倍量加えます。

濾液中のDNAは水分子と水和した状態になっています。先ほども書いたようにDNAはマイナスにチャージしていますので電気的に極性のある水分子のプラス側(水素原子側)と電気的に親和してしまいます。これがすなわち、水に溶けた状態です。
エタノールはDNAと水分子の間にはいり、水溶液中からDNA分子を析出させます。
そのため、ブロッコリーの抽出液にエタノールを加えると長い繊維状のDNA分子が単独で現れます。
化学に強い生徒は、水溶液中のモノマーがエタノールの作用で繊維状ポリマーになったのではと考えるかもしれません。興味深い考察ですが、そうではない事を教師が説明してあげて下さい。




エタノール注入直後です。













エタノール注入後5分ほど経過しました。
この実験班ではDNAが一カ所に集まってきたのが観察できました。



動画もアップしておきます。参考にして下さい。
実験プリント(PDF)へのリンクはここです。

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2011年5月1日日曜日

女子世界ジュニア選手権で優勝!

 トルコで行われていた女子の世界ジュニアボクシング大会で大阪の佐伯 霞さんが見事金メダルに輝きました。 強い選手だとの噂でしたが、いきなり世界のトップになるとは!
 山梨から出場していた仲田選手も銅メダルです。素晴らしい!
 日本のアマチュアボクシングも女子優勢の時代が来るのかな?
 男ども、がんばれ!

最終結果はこちらです。

2011年4月17日日曜日

随分と更新をサボったものです。

年末から年度末までの時期は毎年忙しい上に、震災の影響で仕事が増えて、ブログは放置状態でした。

久しぶりに少し書き足しました。
生物教材のページには動画も少し足しました。
今後も地道にやっていこうと思いました。

2010年12月26日日曜日

関東選抜決勝です

H22関東7県高校選抜ボクシング大会の決勝が行われました。我、山梨県もがんばった!!L級では甲府工業の丹沢君が優勝しました。すばらしい!!
主な試合です。

LF級 神奈川井上君 vs 千葉経田君 1R 2R 勝利
  井上君は強い。全国選抜の制覇も確実でしょうか?

F級 山梨長田君 vs 千葉菅原君 1R 2R 3R
  残念ながら山梨の長田君は準優勝でした。0-2で菅原君の優勝です。

B級 群馬須藤君 vs 栃木江口君 1R 2R 3R
  僅差の勝利。栃木作新学院江口君の優勝です。

L級 千葉石崎君 vs 山梨丹沢君 1R 2R 3R 勝利
  山梨甲府工業の丹沢君が0-4で優勝しました。